風草月下



by
伊澄




ヴェルと言う町には一つのお話がある。
第一章「魔女」
昔、ヴェルには“魔女が住み着いている”という噂が流れていた。
みんな、「魔女は悪い奴だ」「災いをもたらす」などと言われ嫌われ続けた。
町の娘の一人の、ララ以外は

ララは猫のハルと二人で住んでいた。
森へ遊びに行った時、ハルが崖から落ちそうになった時に魔女に魔法で助けてもらった。
「大丈夫…?」
ララはあの時の優しかった魔女が忘れられませんでした。

町中の人が騒ぎ出したのはその翌日だった。
「魔女は森に住んでいる」「森から追い出せ」
町中の人は森を焼き払い、魔女を捕まえに行った。
ララだけが、魔女を護ろうと庇った。
しかし、ララは取り押さえられ、いつしか魔女がつかまる光景に耐え切れず眼を瞑ってしまった。