僕・私の歌



by
葉月



@ 曲
「あ、メールだ。」
佐伯 美智(さえき みち)
高3年生。
ただいまドライブ中。

メールにはこう書かれていた。
「最近元気ないだろ!この作詞きいて元気だしな★
有里様が作った作詞だよん♪」
メールには曲がついていた。
美智はその曲を受信した。

「ウラオモテ
すべてウラの絵
絵をかいて
失敗すれば裏に書く
だから裏の絵

濃く書けば
裏に移る
だから裏の絵
虹の色
反対からみても同じ色
表裏 虹は失敗しない
だから裏表
きれいなんだ

ずっとこの絵を完成できるのか
裏も表もきれいにかけるか
きれいに写るか
だから「裏」をきれいにしたい
全て裏の絵

君が思っていた絵を
私の書いた絵は
予想が違う
だから間違え
裏に書けば
裏の絵
だからウラガエシ

すべてウラガエシ
裏にかいたっていいじゃない
がんばればその裏の絵の気持ちがわかってくる
だから裏の絵
すべて裏の絵
裏の絵を完成させれば成功になる

だから裏の絵を完成させる
色鉛筆・鉛筆・クレオンをもって
失敗しないようにかけばいい
失敗したら裏に書く

だから「裏の絵」

すべて裏の絵

いつまでも裏の絵」

こうして曲がながれた。
「なるほど。いい曲だ。」
そう、美智はかんしんしていた。
「やっぱ表にでてたな。元気ないの」
美智には悩みがある。その悩みは誰にも相談できない。

「この相談は恥ずかしいな」
美智のクラスでは、作詞がはやっている。
そして「作詞女王3人」がいる。
美智はその中の一人だ。
もう一人は有里。
そしてもう一人は
「山井 スウ」
クラスの委員長。頭がいい。

美智は作詞がうまい。だが・・

「最近いいやつが思いつかない・・」
こんなだらしない事を考えていた。
美智が作ったやつで一番いいのを教えまーすw

ありがとう
でも一番は君じゃない

好きといわれても
一番は君じゃない
けど好き
そんな気持ちをおさえきれない。

ねぇ
どうすればいいのか教えてよ。

好きでいてくれて
「ありがとう」

ずっと君の事おもってる。



ずーっと・・

「ありがとう」って思って・・・――・・

これが美智の作詞だ。
今書こうと思っているテーマは
「さようなら」だ。
けど思いつかない。

「あーもういやだ」

次回予告

『佐伯美智さん』
新聞記者(学校の)がやってくる。
「作詞のインタビュー、いいですか?」

佐伯 美津子(さえき みつこ)登場

「あなたのお母さんって・・――」

次回、A 現実

「作詞ができない・・?」

つづく