basketball



by
梓南

あたし、櫻井 愛姫南〈さくらい あきな〉。

中学2年生。バスケ部の中心となるキャプテン。

愛姫南はまとめるのが得意。

バスケ部の中で1番上手い・・・って自分でこんな事言っちゃダメだね・・・

物語は下から。

「愛姫南ー!!今日2年試合だね・・・勝つかな・・・?」

友達の江利。バスケの副キャプテン。

「そんなの分からないよ。やってみなくちゃね。」

愛姫南は苦笑いをしながら江利を見た。

「そっ、そーだょね。まっ、勝てばいいけどぉぉ・・・ww」

「頑張ろォォォォォォォォォ!!」

そこに顧問の先生が来た。

「愛姫南と江利。お前達良く後輩を引っ張ってくれたなぁ。

今日の試合、1年も見にくるから、いいところを見せてやりなさい。」

「はい!!頑張ります@@」

バスケのメンバーは〈2年〉

あたし〈愛姫南〉、江利、舞由、莉璃、歩、麗加。

バスケの1試合目は・・・誰か1人客席行きだ。

どうせ残されるのはナマイキで下手な麗加だろう。

愛姫南は麗加を見てニヤッとした。

今日こそ思い知らしてやる。ナマイキな態度め・・・!!

***1試合目***

「えーっと、試合に出るのは・・・麗加以外の子。

早く出て出て!」

【やっぱり。麗加が残った。ざまぁみろ。】

すると、顧問の先生が言った。

「あ、あっちが6人だ。やっぱ麗加も入れよう。」

えっっ・・・そんなの嫌だ・・・

・・・麗加にパスしなけりゃいいんだ。

あたしはその事を麗加以外の全員に言った。

皆は麗加を見てニヤッとした。

試合開始!

愛姫南がジャンプシュートの球を取った。

「愛姫南、ナイス!」

先生が叫ぶ。

愛姫南は舞由にパスした。

そして、莉璃、歩、江利とパスが続いた。

麗加は不思議そうな目でこちらを見ている。

ふん。思いっきり思い知らせてやる。アンタは使えないって。

1試合目は麗加にパスしないまま終わった。勝った。

麗加にパスしてないってバレてないかな・・・

顧問の先生がこちらに来て言った。

「お前達、良くやった。2試合目も頑張るんだぞ!」

・・・バレてないようだ。

つづく
「ピーッ!」

顧問の先生の笛が鳴った。

2試合目の前の練習だ。

「やり方は、最初に愛姫南が適当な人にパスをする。

パスした人が舞由だとしたら、舞由は適当な人にパスをする。

それを繰り返してゴールにシュートを入れなさい。

入れる人は誰でもいいぞ。」

「はいっっ!」

みんなは麗加を見てニヤッとした。

練習開始!

最初ボールを持っているのは愛姫南。

愛姫南は江利にパスをした。

「江利、パス!」

舞由が叫ぶ。江利は舞由にパスをした。

舞由は莉璃にパスをして、莉璃は歩にパスをした。

歩は愛姫南にパスして、愛姫南がシュートを打った。

「愛姫南、ナイシュー!」

皆と先生が同時に言った。

麗加は、私達のイジメに気が付いたようだ。

「私、嫌われてる・・・?」

麗加のかすかな声が、愛姫南の耳に届いた。

愛姫南は思った。

【ふん、そーだよ。お前みたいな下手クソゎバスケ部に来るなってね。】

「おーい、皆。もう練習時間終わりだ。

今度は5人だって。」

先生が言う。

絶対に麗加が残されるはず。

「よし、出る人は・・・

愛姫南以外の全員だ。」

えっっ・・・!?

すると舞由が言い出した。

「1番上手い愛姫南抜かしていいの!?

あっちのチーム、強いんだよ。」

「いいんだ。やってみなくちゃ分からないだろ?」

「・・・」

試合開始。

愛姫南はボーッとしてた。

ジャンプボールを麗加が受け取った。

【ふん。アイツはどうせ取られるんだ。】

そう思っていたら、本当に取られた。

【バーカ】

舞由がボールを取り返した。

すると麗加が・・・!?

つづく
すると麗加が・・・3Pシュートを打とうとしてる!!

私は叫んだ。

「そのまんまレイアップシュートしてょ!!」

麗加はそれを無視するようにして・・・

シュートを打った!これが入れば3Pだが、麗加じゃぁぁ・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・!!

入った!偶然かもしれないけど・・・

あたし達のチームに一気に3Pが入った。

逆転した。そこで・・・

「ピピーッッ!」

試合終わりの笛が鳴った。

次に出るのは4試合目・・・だから私達は昼ごはんを食べる。

麗加以外の5人が集まった。

舞由が言った。

「ねぇねぇ、麗加3P入ったからって気取っちゃってるょー?

絶対まぐれだょねー。」

江利が言った。

「そーだょね?勝ったのも麗加のおかげってワケじゃないもんね。

愛姫南が入ってれば3Pバンバン決めてたはずなのにねー。」

莉璃が言った。

「だいたいさー、コーチもダメだょねー。

麗加なんか試合に出しちゃってさぁ。」

愛姫南が何かに気づいた。

「ねぇ、ちょっと皆静かにして。

麗加と先生の話し声が聞こえる・・・。」

本当に2人は話していた。

「麗加、今日お母さんが骨折して入院したんだ。

だから、今日の晩ごはんは昨日の残り物ね。」

「分かった。お母さんが入院ならしょうがないか。」

まさか・・・あの2人親子!?

「ぁの2人、絶対親子よ...」

歩が言う。

でも・・・そうじゃなかったら他に何が考えられるだろう・・・?

何も考えられない・・・。

「だからあんなに麗加に優しいんだ、コーチ・・・。」

「だからってさぁ、自分の家の子じゃない人には優しくないの・・・?」

「コーチ、まさか・・・」

つづく