「悔しい」そんな気持ち



by
葉月!★




1話 試合
この話は本当の話である。
葉月が体験した、とっても悲しく、悔しい話。

友風 沙織(ともかぜ さおり・2組)(本名ではない)

二年前、私達はドッジボール大会で一組と三組に敗れた。
その日をきっかけに練習をつづけていた。
二年前は涙なんて流してなかった。
だってドッジボールはすきじゃなかったから。
けど今は違う。
練習をしているうちに好きになったんだ。

「じゃあ、沙織が「外や」だな!」

「えっ!あたし弱いよ!ボールとれない!」
「まずは弱い奴からだ。真ん中はー・・夏樹な!」

「あと、もう一人の横は・・まほちゃん」
「OK」

こうして外やになった。
練習は厳しくつづいた。
パスをしてもらったとき、はずしたりした。
「ちゃんととってよ」
夏樹はカンカンに怒っていた。

それはそうだろう。
沙織は、【もうこんなのやめたい】そう思っていた。
【こんなの嫌・・・】
けど一つ嬉しい事があった。
ボールがとれるときだ。
そして、一人があたって交代だ。

沙織は中に入った。

「沙織っ!危ない〜!」
ボールが沙織に向かってすごいスピードできた。

ボドッ

「と・・とれた!」
沙織はとった。そのボールを!

こうして練習はつづいた。
そして4年生の一学期、私達は見事に2位になった。

そして二学期・・平成18年12月15日の出来事だった。
二年間の練習。

はたして結果はどうなるのか・・?

【ドッジボール大会当日】
「今日は・・1組とかぁ・・」

「1組ってすごい強いんだよね・・」
2年前、1組と戦った時は、二組は中に3人ぐらいしか入っていなかった。
1組は一人しかあたっていなかった。

その差をうめる事ができるのかドキドキしていた。
「がんばろう」
「うん。」

こうして1組との試合が始まった。
「ガンバーレッ!!!!!!!!!」

前半の試合。沙織は前半だからでている。

「さおりっ!」
パスをされた。私はすぐにとった。
そして夏樹に渡した。

結果は2組があたったのは4人 1組があたったのは1人

前半は完敗だった。
後半は大活やくしていた。
2組があたったのは1人、1組があたったのは4人
結果は同点。

前より差が縮まったから嬉しかった。
皆、優勝したように喜んでいた。

そして三組との試合もかった。
次は1組との延長戦だった。


つづく
2話
「がんばろう。今年こそ・・」
皆はそんな思いだった。

「今日が・・最後・・」
そう、私達は来年、ばらばらになる。
クラス替えで。
このクラスでは・・もう大会にはでられない・・
「大丈夫だよ・・きっと1位になれるよ」

「うん・・きっと・・」
ついに今日、延長戦が始まる。
皆は昼休みまで、ずっと練習していた。
授業以外ね;

「勝つぞー二組ー!」
最後の言葉はこれだった。

ドッジボール大会前の最後の言葉・・
「ピッ」
笛の音が響いた。大会が始まったんだ。

「パスッ!」
私達は急いでダイアモンドパスを回した。
だが、あたる人数がどんどんでてきてしまった。
沙織が中に入ったとたん、ボールがとんできた。
「さおりーっ!」
皆の叫びが聞こえてきた。
けど、ここであたっちゃいけない

ボドッ

とってしまった。
いや、しまったはいらないか。

「とった」んだ。
「すごいよ沙織!パスしてー!」

「うんッ!」
そしてパスした。
外からどんどんあててくれたおかげで、人数は減った。
「今どっちが勝ってるの?」
「2組だよ〜!」
皆それだけで喜んでいた。
「アウトーッ!」
仲間があたった。私達は悔しかった。
たったそれだけの事で?
そう思う人もいるかもしれない。
だけど

一つの事に集中して、がんばれば
だれでもこう思うんだ。
負けたら皆どう思うのか

そんなことを気にしていた。
悔しむのかな?それとも喜ぶのかな?



答えなんて


みんなわかっているはずだ。







結果は

どうなるの?
3話
「3対4で・・」

どっちが4?どっちが3・・?
「1組の勝利」

負けた。
「・・いい勝負ができたよね」
「うん」

去年はドッジボールなんか嫌いだった。
だけど初めてしった。
悔しさを。

沙織はかぶっていた紅白帽で目を隠した。
皆は隠さなかったから泣いているのはわかった。
沙織は・・

学校で、初めて泣いた。
こんな事でないた事はない。
だけど頑張って敗れた事にくいはない。
自分達にやれることはできたから。
もう来年、私達は一緒にドッジボールはできない。

それを思い出すほど涙はでてくる。
「ありがとうございました。」
声がでなかった。
泣いていない人は、
「昼休みだからそのままドッジボールやっちゃう?」

だからほとんどはドッジボールに残った。
そしてほかは教室に戻ろうとしていた。
沙織は二年の友達に会った。

恥ずかしいから隠した。
だけどばれたみたいだ。
沙織は走って教室に帰った。


教室は、まるで色がない所だ。

「殺風景だ。」
同じクラスで一番ノロイ、鎌田が言った。

みんなそんなことはきいてなかった。

「グスッグスッ」
泣き声は出さず、悔しさをたえている音がした。
皆かなしんでいる。


この仲間達とドッジボールをやれるのは・・

これで最後だった。



――・・くいはない
だから次は

これをきっかけにもっと


「がんばる」んだ。


終り