2人の「エミ」



by
紗玖羅


  


@
利感田 笑【りかんだ えみ】。

この町で1番豪邸な家に住んでいる。

でも、笑は面倒くさがりやだった。

『あー今日も学校じゃんー

アシスタントーランドセル準備してー』

『かしこまりました 笑様』

いっつもいっつもこんな事が続いた

でも 笑は笑顔が可愛かった

男子からもモテていた

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

笑は鏡を見た

『もうちょっと可愛くなりたいなぁ』

そんな事を鏡に向かって言った

『そういえば、明日ピアノの発表会だ・・・

アシスタント、ピアノの準備しといて』

『はい。』

合格するかな・・・?不安。

笑はピアノの椅子に座った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

何とか全部通して弾けた。

明日、頑張らなくちゃ・・・・・・・・・・・・。

―――発表会当日―――

『利間田 笑さん』

笑は一生懸命弾いた。

ラストのとても大きい音を出す所・・・出来たっっ!!

『次 田中江美さん』

江美・・・?私と同じ名前・・・?

これが笑と江美の出会いだった。

―――つづく―――
A
【エミ!?私と同じ名前....】

そう思っていたら、発表会が終わった。

お母さんが来た。

『笑、良かったよww今度ゎ2年後かぁ。頑張らないと!』

私は無視するょぅに、エミの所に行った。

エミは私をじっと眺めていた。

『あ、貴方が笑さんなの・・・?』

『そうだけど・・・アンタもエミって言うんでしょ?』

エミは、口が悪いあたしと大違いの性格。

『てゆーか・・・笑さんって、お金持ちの子よね?

随分派手な洋服着てるよね...

良かったら、友達になろーよ・・・。』

『・・・いいよ。』

その約束をしてから、10年。

笑とエミは1度も会わないまま22歳になった。

ある日、笑は友達の優花と食べに行った。

飲食店の中に入ると...そこには見覚えのある人が居た。

誰だっけ・・・

『笑、ちょっと何ボケーッッとしてんだょっっww』

『ちょっと静かにして・・・。今思い出す・・・。』

『は?笑どーしちゃったのぉぉ?』

誰だっけ・・・え・・・え・・・エミ!そうだ、エミだ・・・!

私はエミの所に行った。

『エミ、久しぶり!10年ぶりだね・・・。』

『・・・笑。ずーっと待ってたよ・・・。

あの約束をしてからね』

『ご、ゴメン...てゆーかさぁ、エミって今何処に住んでんの?』

エミは黙った。

笑も黙った。

2人は気まずくなってしまった。

『笑...私ねぇ、今度引っ越すんだ。

今、歌詞茂木町に住んでるんだけど・・・

今度、逢沢羅町の2丁目のアパートに住むことになったんだ・・・』

笑は気づいた。

自分の住所は・・・逢沢羅町の2丁目アパート202号室だって事を・・・。

『ねぇ、私そこのアパートの202号室なんだけど・・・

エミは・・・?』

『あたしは・・・201号室』

えっ、隣じゃん!

そこから、笑とエミの友情が生まれた・・・。

―――つづく―――
B
『じゃ、じゃぁ・・・いつでも会えるね、笑・・・』

何か、エミの様子がおかしいような・・・

と思って客席に戻った。

優花が言った。

『え、今の誰ー?めっちゃ美人じゃん?』

『えっとねぇ・・・エミだょ。』

『はっ?笑、自分の名前ゆってんぢゃん?』

あーもーどう説明したらいいのゃら(−−;;)

『あ、あのねぇ、あたしと同じ名前。』

『ふぅ〜ん、めっちゃ偶然じゃん。』

あー、何とか言い切れた。

すると、エミがこっちに近寄ってきた。

『ねぇ、笑・・・あんたがあたしの1番の友達だからね?』

まさか、エミ・・・友達いないの・・・?

でも、エミに聞いたら失礼だしなぁ・・・。

・・・でも可愛そう。どうしたらいいのかなぁ・・・

私は思い切って言った。

『ねぇ、エミ・・・アンタ友達いないの・・・?』

『笑、それ言うのに変な顔してたの?

そんなの聞いていいのに。どうせ友達いないしね。』

笑はエミがかわいそうでじっとしていられなくなった。

『エミ・・・アンタ明日うちんち来て。』

『分かった。』

エミが変だったのは・・・それが言えなかったからかな・・・?

エミ、恥ずかしがりやだしなぁ。

どうしてもアタシはエミが可愛そうだった。

エミ・・・今度はアタシがアンタをささえてあげる・・・。

―――つづく―――
C
次の日。 エミが笑の家に来る日。

ピンポーン

エミが来たみたいだ。

『エミ、待っててー。今出るね』

戸を開けた エミが居たのは安心したが

エミの後ろに幼い女の子がいる

『貴方は・・・』

『ぁたち?ぁたちママの子供だよ』

『エミ・・・アンタ子供産んでるの・・・?結婚もしてないのに』

『だって・・・笑には分からないよ・・・

1人位でも私の近くに居てほしかったんだよ・・・』

私には分からないかもしれない、でも・・・

『笑、何考えたって私の決めた事なんだよ』

エミらしい、可愛そうな考え・・・だけどセコくも見える。何故だろう?

『エミ・・・子供の名前、何て言うの?』

『藍だよ・・・。』

『エミと藍ちゃんにお茶ついでくるよ』

私はお茶を注いでいる間に、思っていた。

【エミは・・・ずる賢いのかな・・・】

お茶を注ぐのが終わった後、エミに聞いた。

『アンタさぁ。もしかしたら・・・』

―――つづく―――
番外編♪2人の自己紹介
名前 利間田 笑【rikanda emi】

年齢 12歳から22歳へ!!

血液型 O型

22歳の職業 レストランの店員

--------------------------------------------------

名前 田中 江美

年齢 12歳から22歳へ!

血液型 B型

22歳の職業 シェフ