貴方が帰る日
by
砂功羅
プロローグと自己紹介 |
『行かないでよっ・・・』 この別れは一生会えない別れだったのか どうしたら会えるんですか? 大切な貴方に 『俺・・・やっぱ行く運命なんだよ』 どうか行かないで 自己紹介 里中 舞南(satonaka mana)♀ 日向 一輝(hinata kazuki)♂ 海原 香織(umihara kaori)♀ |
1〜北海道〜 |
ペシンッ! 舞南が香織の頬を思いっきり叩いた。 『舞南!なんてことしてくれるのよっ・・・』 香織が叫んだ。 『一輝の北海道行きをそのまま見送るなんてさぁっ・・・ ずっと幼馴染の大親友だと思ってたのに・・・! あたしたち3にんはずーっと仲良しだったじゃないのっ!』 舞南は激怒した。 昔から、舞南、香織、一輝の3人は幼馴染だった。 赤ちゃんの時からずーっと仲良しで、離れた事なんて1回も無かった。 だけど、香織が一輝にこう言ったのだ。 【北海道で受検受けてみたら?】 舞南はその一言で香織の事が信じられなくなった。 でも、一輝は私と2人っきりの時にこう言った。 【俺、香織に嫌われてるから北海道に追い出されるんだな・・・】 って言った。 香織はどうして一輝にあんな事を言ったのか。 いくら聞いたって、香織は教えてくれないのだった。 そのまま、一輝は北海道に行っちゃった。 『かっ、一輝ぃ・・・。どうして私から離れるの・・・。 かっ、かっ、香織のバカ!』 私は香織を置いてきぼりにしてさっさと家に帰った。 夕食を作っているお母さんを無視して、ベッドの中にもぐった。 『香織の、バカ・・・』 こうやってつぶやいているうちに、寝てしまった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『舞南・・・大丈夫か・・・?』 あれ、これは一輝の声。どうしてここに・・・ 『やっぱ、北海道行くの辞めた。 北海道行きの空港についた瞬間、舞南と香織のことが忘れられなくなった。』 『そ、そんな・・・か、香織は、一輝の事嫌ってないからね・・・?』 『分かってる。』 一輝は作り笑いを浮かべた。 これって奇跡なの? 『ご、ごめんね・・・私、香織のことずーっとバカって言いまくってて・・・』 『香織はね、赤ちゃんの時からバカだよ。』 そ、そうだね・・・でもそれでも大切な友達だよ・・・。 『でもな、俺決めた・・・1年経ったら北海道行くって。』 一輝・・・離れないで・・・ ―――つづく――― |