空色服



by
萌―★




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私が持ってる服

空色だ


私がもってる服


じゅうたんみたいにふわふわしてる

甘い甘い香りがする


「よごれてるかも」
洗ってみると

またふわふわとした

空色のじゅうたん


(*・ω・){キャスト〕

水城空【mizuki sora】盛岡中学二年生。美少女で主人公。

西奈子【nisi nako】盛岡中学一年生。モテるけど空よりはモテない。

榛原愛美【haibara aimi】盛岡中学中学二年生。奈子の姉貴。

旭陽【asahi you】盛岡中学校中学三年生。愛美の姉貴。

水城銀【mizuki siro】盛岡中学二年生。空と同じ苗字で空に恋に落ちる男の子。

高瀬美【takase mari】盛岡中学二年生。空の友達。
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「あーーーーーーーーーーーーー!」
ある少女は叫んだ。目覚まし時計がピピピとうるさくなっている。
「あうー・・」

『そーらー、まだかよー!?』
空と呼ばれた少女は、急いで着替えてから朝食も食べずに外に出た。
「ごめん・・目覚まし時計が・・」
『目覚まし時計のせいにするな』
「ごめんなさい...それより銀さぁー・・」
銀と呼ばれた男の子は、空の方を向いた、何かを期待していたように。


キーンコーンカーンコーン
「うるさ・・ってか遅刻・・走っていこう!」
空はそう言って、学校まで走って言った。

「おい、そーらー」

俺が空を呼ぶといっせいにクラスの奴等がこっちを見る。
そんなに俺が空を名字で呼ばないのが気になるのか?
だって、俺と空は苗字一緒だし。

空はこっちを振り向かない。
どんだけ耳が遠いんだ。
もう一度、今度は大きな声で呼びかけてみた。

「そーらーっ!」
「えっ!?…あぁああ銀…なに?」

一瞬ビックリしたかと思うと冷たく聞き返してきた。
可愛くないけどそこがいい…なんて言いたいけど言えない。

「いや、なに見てんのかなって」
「別に?空だよ」

あぁ、そうか。

このときなんか思い出したような気になった。
そうだな、3歳くらいのときのこと。

「なによ?」
「あ、いや…てかお前空って飛べると思う?」

しばらくの沈黙。
呆れられたか?ちっこい夢だから。

「飛べるよ、その気になれば。多分..」
「え…」

空の笑顔にときめいた俺は変態ですか?
「心臓バクバク…うるせぇ・・」
「は?何心臓に八つ当たりしてんの?」


「いや…なんでもない・・」

なんとなく誤魔化そうとして、俺も一緒になって空を見た。

一揆の飛行機は空を流れていった。



空を見る2人の姿を見て、クラスメイトは話していた。

「お似合いだよね。あの2人」

学校のみんな共感していた。
その中でただ1人、奈子だけはなっとくがいかないように俯いていた。
昔の奈子だったら共感しているはずなのに。
奈子は、銀が好きだった。ってゆうか今も好きらしいし。

クラスの皆は、奈子はかわいいから銀を落とすかも。などといっている。
でも空だけは信じない。奈子は空の親友だから。
いったい、なにがあったのか。

「お前等…どうした?にらみ合ってるぞ」

「別に?てか、下校時間だよ。帰ろうよー。」

前と変わらない口調で奈子は答えた。
奈子は、こっちを睨んで教室をでた。なんか嫌だなぁ・・。

「なに」
「や、別に…」
空を見てた銀は、ビクッとして答えた。
「気持ち悪い」
「悪かったな」

空は銀を横目で見ながら言った。
「ゲーセンよらない?」


「別にいいけど・・」

銀は辛そうに空を見た。
空は銀の顔色に気づくと、パっと笑顔になって「ごめんごめん、トイレいってくる」といって教室を出て行った。
今日の空はなぜか違う。性格も。

「水城銀、どうした?」

急に元気のなくなった銀に声をかけたのは美だった。
銀はうつ伏せたまま聞き取りにくい声で言った。    
「別に…」


美は不安そうな顔をしたが、励ますようにこう声をかけた。

「なにかあったら言ってね!あたし、力になるし!多分...」
「ありがと」

銀の横からひょっこりと出てきたのは榛原愛美だった。

「あ、愛美じゃん!どうした?」
「暇だからきたんやで♪」


愛美はボソボソと聞きにくい声でこういった。
【空ちゃんに振られたんやろ】

「うおだあだあー!!!ちがうちがう!!」


「銀の考えてることは空のことやろ?」
「ちょっ!!」

銀は机にバンと手をついて飛び起きた。
皆はきょとんとしているが、愛美はニヤニヤ笑っている。
愛美が笑っているのを見て、また銀はうつ伏せた。

「図星やなぁ?」


ふと、“そら”を見ると雲が流れていく。
それはまるで、何かの始まりを告げているようで。


空はまだ明るい、春になりかけの午後のことだった―


To be continued..
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それは、私が10歳の頃だった。
その時、奈子とは親友的存在だったのさ。

「奈子ーあたし、好きな人できたかも!」
『うっそ!だれだれ!?』
「水城銀君♪かっこいいんだもん♪」
奈子は、空の好きな人の名前を聞いて驚いていた。
『嘘でしょ?あたしも好きなんだけど・・?』

まぁそんな感じでライバルとなった。
私はまだ認めていない。奈子がライバルだなんて思えない。
奈子とライバルになるなら、この恋はやめてみようと思う。
なんて思う私に、愛美は私を殴った。

「いったぁー!」
「好きなもんは好きなんでしょ!?」

愛美はすっごく怖い顔でこっちを見てくる。
「..はい」
「わかればよし!」

そういって去っていってしまった。




「銀!危ないっ!!」

気づけば俺は、窓から半分身を乗り出していた。

「なにしてんの、バカじゃないの?死にたいの?だったら死ね」

なんかまだ頭がもやもやしていた。
まぁ死ねとか言ったひどい奴はあとで殴っておく。
こいつの名前は「望月塁」だ。
俺は一瞬すごい眠気に襲われて、倒れた。

「ちょっと銀!銀!?…ね、寝てるの?」

銀はそのまま眠りについた。

翌日


夢を見た。
そらを飛んでて、どこかで落ちて死んじゃう夢。
それが、俺だったのかどうかはわからないが

怖かった。

俺が、初めてそらを飛ぶことに恐怖を抱いた夢だった。

「よ、水城」

銀に一番に声をかけたのは塁だった。

「おす」


「あれ?塁?」
「おう、空じゃん」


「あたしのいない間に・・まさか二人・・」

からかっているのか、本気なのか。
少し不安げな顔で銀を覗く。

「まっさか…」

空はほっとするようにニカッと笑った。

「あー。心配しちゃってそんしちゃった!」

すると空は銀の手をとって走り出した。

To be continued...
sorairo04 ラスト
事実、望月塁は男ではない。女である。




「ちょっ!なんだよ空!」


「ほら!見てみな!空を」

明るい空
こっちをみてる。
お日様
明るくこっちをみてる。

「流れ星?」
今は朝だ。なのになぜ?と思う人もいるかもしれない。

「伝説の流れ星。運命の流れ星」


運命の流れ星
キラキラ光る流れ星

「運命かもね」
「え?」
空はニカッとピースした。

「私達が出会えたこと!」
「そうだなー!」












「好きだよ」






二人同時に言った。
「あははっ」
「はははっ」



運命の流れ星

綺麗な空のしたで

私たちは両思いになった。