黄昏ストリート



by
瑛菜



☆飛鳥小学校新聞部のみなさん☆
円田 なずな
新聞部部長。激パワフル。

雪川 つぼみ
おとなしいが意外に行動力あり。

桜井 蝶子 
運動神経ばつぐん。暗号の天才。

野田 竜 
常に冷静沈着。弱いもの虐めに敏感。

山下 夢羽
謎めいた転校生。推理力はピカイチ。

千崎 大祐
おっとりしている。父が刑事。




円田 音緒
なずなの姉。

千崎 大知
捜査一課の係長。
新聞部にご招待
現実の世界では、軽はずみなことをすれば痛い目に会う。

でも本の世界なら主人公はどれだけ失敗してもかまわない。

何をしても最後にはすべてめでたし、めでたしだ。

悪いやつをやっつけて、なにもかもけりをつけて、ハッピーエンドで楽しく終わる。

     <Darren Shan 奇怪なサーカス 『はじめに』より>



いや、必ずしもハッピーエンドで終わるとはかぎらない。






夕暮れの赤く染まった大空に、今日も奇声がこだまする。

「ちょっとー!取材班!字が汚くてよめないよ!」

「知るかぁ!」

「もう一回やりなおし!やってらんねーよ」

吐き捨てるようにぼやいたのは飛鳥小学校新聞部編集長の円田(つぶらだ)なずな。

ここの名物鬼編集長である。

「おい・・・・・まじで?」

ためいきをついたのは取材班班長の野田竜(のだ たつ)。

「いや、わたしはいかないから。野田、よろしく」

そう言い放ち爆睡しだすのは山下夢羽(やました むう)

最近転校してきた謎めいた女の子で、眠そうに目を細めるのがまたまた美しい。

「夢羽!ねるな!ほら、行くってよー」

こちらもボンヤリした顔で話し掛ける千崎大祐(せんざき だいすけ)

父親が捜査一課刑事らしいが・・・・

「あれ?つぼみと蝶子(ちょうこ)は?」

「印刷しにいってるよ」

前置きはこのくらいにして、そろそろ話をはじめようか。

楽しく終わるとはかぎらない、この話を。