マジックオブイレギュラー



by
瑛菜




ここはバロン王国。

世界を二度にわたって支配しようとした魔王は大魔術師たちによって敗れ
それぞれの住む森や洞窟に帰っていった。

そして一年____________

バロン王国は、平和だった。

みんなが平和ボケしていた。

もう一度暗黒の時代がおとずれようとは、考えもしないのだった。

しかし、闇の先には必ず光があるのだ。

希望という名の、光。


リズ・・・・魔法剣士

ティファ・・・剣士

シャアラ・・・大魔術師

エレン・・・バロン国王女、神官

ユウナ・・・聖魔術師

ソラ・・・・聖ナイト


物語はスノータウンからはじまる
仲間
所変わってここはスノータウン。

かすかな音がした。

「・・・・」


起きろ、わたし。

「なんだか外が騒がしいような・・・」

なんだろう?

ドアを開けた。

「なっ・・・」

そうだ、一年前。

一年前に見た光景。

そして、今見るはずのない光景。

モンスター達が街を襲っている。

「ぅわっ・・・」

こっちにも、あっちにも。

ぜぇぜぇいいながらも、なんとか一部を倒す。

「リズ!」

そう、わたしはリズ________

「ティファさん!」

「なんなの?バロンは毒ガスを流されて全滅しちゃったよ・・」

「えぇっ!?エレン王女は?」

「無事。なんとかね」

「よかった・・・」

「ここから逃げたほうがいいんじゃない?」

「でも・・町の人が・・・」

「とにかく、光の戦士本部にきてっ!」

「え〜・・・」

ていうか?ナンデスカソレハ?
2 光の戦士
掴もうとした。

光の先にある物を。

けど、落ちた。

深い、深い、奈落の底へ。


「・・・・・・」

「気がついた?」

「えっと・・・・・」

必死に記憶を辿り、すべてを思い出そうとする。

「んと・・・ここは・・?」

「だから、『光の戦士本部』だってば。いったでしょう?」

「・・にしても、静かなのね」

「世界が平和になって、派遣戦士が必要なくなっちゃって、みんな、やめちゃったんだ。
だから今はわたし一人」

なんだか寂しいわね、と言いかけて、やめた。

今のように簡単に言ってしまうような言葉じゃないような気がしたから。

ただ、それだけ。

「・・・・どうかした?」

「あっ、いいえ。なんでもありません・・・」

「なんかね・・・また新たに魔界で動きがあるそうよ」

「えっ・・魔王が・・?」

「たぶん・・違うでしょう。今のところは、ね」

「ねぇ・・エレン王女は?大丈夫なのッ?」

「えぇ・・・行ってみましょうか。危険だけれど」

「そのまえに・・シャアラの所にいってみない?」

「いいけど、なんであんな山の中に家を建てるのかしらねぇ?
大魔術師の考えてることはちっともわからないわ」

そしてわたしとティファはシャアラの住む山の中へと歩き出す。

嘗ての仲間のもとへ。