ガチャガチャラビット
by
那奈
1〜出会い〜 |
「藍・・・私ガチャガチャしてくるね」 「中2にもなってそんなことするのー!?ハズくないの?」 「誰がやってもいいーんだよっ!」 私は藤川美優。美優と書いてみゅうと読む。 「美優がやるならアタシもやろっかな――・・・」 「う、ウサギ!?」 「へ?美優ウサギがでたんだ・・・」 「うへー、超ブッサイクだし・・・;;でもバックに付けたら可愛いかも♪」 そして藍が200円を入れた。 「あ、あたし・・・クマだよっっ!ぶ、ブッサイクー;;」 【私のより可愛いじゃんっっ!】 「じゃあそろそろ時間だし・・・藍、帰ろっ?」 「あ、うん・・・」 私が最悪な気分なのを藍は分かっていた。 でも私に気をつかってくれてるんだ・・・自分のクマがブサイクって。 「じゃあ、バイバイ・・・!!また明日☆」 私はそれだけ言って家に帰った。 「あー疲れた。お母さん・・・今日ガチャガチャしたの・・・」 「何とったの?」 「ウサギ。凄いブサイクだけどいーやっ」 そう言って私は自分の部屋へと駆け込んだ。 ゴソゴソッ え、今の音・・・私のバックからしたけど・・・なんだろう? 私はバックの中の物を机の上に出した。 「筆箱と・・・財布と・・・ガチャガチャのうさぎと・・・買ってきた本だけ・・・」 テケテケテケ い、今・・・歩く音がしたっ・・・!! 「あたしの事ブッサイクってゆったの誰!?」 「キャアアアアアッ!! ブサイクウサギが喋った・・・」 「ブサイクとは何だよッ!」 ガチャガチャのブサイクウサギが喋った・・・怖いッ!! 「あたしみたいに喋るのは世界で1匹だけなんだよ」 じゃあ・・・ブサイクウサギは大当たりってこと? 「ん・・・まあ、大当たりまでは行かないけど当たりってトコ?」 「んで・・・名前は何てゆーの?」 「ルナンってゆーの!!これからもよろしくッ!! 後中学のバックにつけてくれ☆」 美優とルナンの出会いは波乱を巻き起こすことに・・・!? ―――つづく――― |
2〜波乱〜 |
次の日。 【ああ・・・気まずいな・・・藍と顔合わせるの】 「そんな気まずいのか?じゃあ学校行かなきゃいいじゃねーかよ。」 美優は着替えながらルナンと話している。 「中学はそんな甘ったれたトコじゃないの!!分かる!?」 「そ、そうなのか・・・。ま、とにかくバッグにつけてくれ。」 ルナンは相変わらず口が悪い。男かも。 ガチャ 「美優?何か美優の声じゃない声が聞こえるけど・・・誰と話してるの?」 【やばい!!お母さんに見つかるっ・・・】 「だ、誰とも話してないよ・・・空耳じゃない・・・?」 「そ、そうかしら・・・早く準備しなさいよ」 バタン 「お前の母ちゃんちょっと危険ポイントだな・・・ヤバいぞ。」 「危険ポイント?」 「そ。危険ポイントに指定された奴はあたしのことが見つかりやすいんだよ。」 「ふーん・・・そんなこと誰が決めたの?」 「だ、誰がって・・・あたしだってば!」 ルナンは慌てた。何で慌ててるのか良く分からない。 「あ、慌ててなんか、ねーよ」 【めちゃくちゃ慌ててるじゃんよ・・・;;】 「じゃ、そろそろ行くよ。学校では喋んないでね!?」 ガタン 美優は家を出た。 「お・・・おい・・・日本ってこんな街なのか!?」 ルナンが小さな声で言ってる。 「そうだけど・・・なんか問題でも見つけたの?」 「この街・・・危険ポイントが多すぎるぞ!?」 ええっ、じゃあ見つかりやすいの!? |