「酷い」



by
那奈








  


プロローグと自己紹介
私・・・死んだ方がいいの?


      みんな「死ね」って言ってるけど

でも私には勇気がない 死ねない
 涙が出てきた・・・




☆+゜自己紹介゜+☆

主人公 涼風若那

真弓凛果

河野彩

大橋江奈
T
「やめて・・・」

「アンタなんか死ねばいいんだよっ!!」

若那の体には多数のアザ。

凛果・彩・江奈にバケツで叩かれている。

「アンタみたいな人がいるとすっごく迷惑なんだよっ!」

「お願い・・・やめて・・・」

「あんたが裏切ったんだろ!?」

若那は何もしてない・・・でもいじめられている。

「先生にちくったらアンタのこと殺してやるから!」

「お前ら何してんだよ!!」

クラスで一番強い女子の亜衣・・・

「お前こいつの味方すんのかよ!?コイツは裏切ったんだぞ!?」

凛果が言い返す。

でも亜衣は負けない・・・


「もっとやったら・・・あたしが先生にちくってやるから」

亜衣は去っていく。


キーンコーンカーンコーン・・・

「アザ隠して教室入れよ!?」



私は何も悪い事してない・・・

 でも死ねって言われたら死ぬしかないの?



あ、昼休み・・・またイジメられる・・・

「若那!こっちこいよ!?」

 私も亜衣みたいに強くなりたい・・・
でも出来ないよ・・・


若那は体育倉庫の中に閉じ込められた。

「何で・・・出さしてよ・・・っ」

喉がかれて声も出ない・・・

「お前なんか一生そん中にいればいいんだよっ!!」

江奈の声が聞こえる。


  皆私に死んでほしいんだね・・・

じゃあ、死んじゃおっかな・・・


―――つづく―――
U
    死にたくてたまらない
 それは変わらなかった・・・

       今此処にある命を投げ出していいのか・・・



「若那!!大丈夫か!?」

亜衣・・・今は授業中でしょ・・・??

「若那が死のうとしてるんじゃないかって思って・・・」

亜衣・・・?

「あたしが守ってやるから」

亜衣は去っていった。


  かっこいい。
 私もあんな風になれたらいいのに・・・

〜教室〜

「涼風は?休みか?」

「早退しました。調子悪いみたいで・・・」

ガチャ


「涼風、いるじゃないか」

「とにかく授業を続けてください」

「じゃあ・・・大橋 48ページ読んでくれ」

若那は涙を流した。


   亜衣・・・ありがとね
 でも死ぬしかないんだ・・・



放課後。

若那は屋上に行き、自殺する場所の手前で立ち止まった。

そして心に念じた。


  お母さん・・・お父さん・・・お兄ちゃん・・・
 おばあちゃん・・・おじいちゃん・・・

       そして亜衣

  ごめんなさい


―――つづく―――
V
神様・・・藍・・・ごめんなさい


若那は飛び降りた。

あれ・・・真下に・・・

藍がいる・・・! 危ないよっっ・・・!?

「若那!!目をつぶれ!」


 ぎゅっ

――――――――――――――――――――――――

「すり傷だけですんだけど・・・」

保健の先生が手当てしてくれてる。


 藍・・・ごめん

「若那・・・なんであんな事したんだよ・・・」

    死にたかった・・・


「私になんて生きる資格なかったんだよ・・・」

「若那」

藍・・・・・・?

藍は目を閉じた

「今日の自分がダメでもまだ明日がある」


  今日の自分がダメでもまだ明日がある――・・・?

「誰にだって明日があるんだから死にたいなんて思っちゃだめ」


ポロッ

「あたし若那なら友達になれる」

 ――藍が涙を流してる・・・?


「あたしもずっと一人ぼっちだったから

強くなって人を助けたりすれば友達が出来る・・・そう思ってた」


    藍も私と同じだった でも違う

  藍は強くなっている・・・

「藍ちゃん・・・骨大丈夫・・・?」

保健の先生・・・?まさか、藍の骨が・・・私のせいで・・・


「若那は心配しなくていいから」

 また・・・私は・・・人に迷惑をかけた・・・

         今度こそ死んでやる

―――つづく―――
W
「若那さん」

先生・・・・・・・・・?

「保護者の方がいらっしゃってるの

ちょっと来てくれない?」


   やだ・・・行きたくない

「失礼します・・・・・」


        誰にも知られたくない―――・・・

「若那」

  やだよっ・・・

「自殺しようとしたって本当なの?」

「お母さん・・・私・・・そんな事・・・してないからっ・・・」

涙がどんどん流れてくる


「そうよね・・・若那はそんなことする子じゃないもん」

ガラッ

「若那のお母さん・・・」

   藍・・・もしかして真実を・・・っ


「若那イジメにあってるんです」

「・・・っっ!?」

あたしが言った事先生たちに内緒にしてください」


   ・・・酷いよ藍 何でそんな事お母さんに言うの?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ただ・・・いま」

気まずい・・・・・・・

「若那アンタいじめにあってるんですって?」

  知られたくない・・・


「そんなのに私があってるワケないでしょ・・・っ」

若那は笑ってごまかした。

「・・・・・そうよね」

ポロッ


「若那?アンタなんで泣いてるの?」

「・・・ちょっと目にゴミが入って・・・っ」

ダダダダダダダダ


   もう藍の事信じらんないよ―――・・・・
  藍なんて・・・・・っっ

――学校――

「アンタなんか死ねばいいんだよっ!」

「うわっ だっさー!」

「うざいんですけどー!!」

  ――もうこんな現実いらない


「死ーーーーーーねっ!」

ザバッ

「アンタ達!?若那がこんなに嫌がってんじゃねーかよっ!」


  藍・・・もう私に近寄らないで・・・っ

 もう・・・本当に死ぬからっ・・・

―――つづく―――
X
〜帰り道〜

「ねー・・・この頃若那ってあたしの事さけてる?」

「ううん――・・・」

「あのさ、明日学校休みだし・・・話あるから・・・公園に1時ね」

タタタタタ

    やだっ・・・行きたくないよ――・・・
  藍の顔なんて二度と・・・

                  二度と・・・・・・・―――


「ただいま・・・」

  お母さんの顔も見たくない

ダダダダダダダ


             私生きていけない・・・

       このマンションの・・・屋上で・・・

若那はマンションの屋上の隅っこに立った


  みんな 今までありがとう・・・
          お母さん・・・私を産んでくれてありがとう・・・

 お父さん・・・いつも遊んでくれてありがとう・・・


                     藍――ありがとう

「若那!?」

藍っっ!?何でココに・・・

――――――――――――――――――――――――――

「若那・・・アンタまた何で死のうとしたの?」

「・・・っ藍に私の気持ちなんか分かるワケないよ・・・」

「・・・っっ」

藍はその場から立った


「あたし・・・ずーっといじめられて生きてきたんだ」

え・・・?


「何回も自殺しようとしたけど・・・・誰かが必ず止めてたの・・・」

藍は涙を流して振り向いた

「若那は強い人間なんだから・・・死のうとなんか思わないでっ!!」

パチンッ


藍は若那のほっぺたを叩いた

「若那の気持ちはよーくあたしが分かってんの・・・っ!」


       藍も辛い傷を抱えていたんだ
   でも強くなろうって決めたんだ――

「じゃあ・・・バイバイ お大事にね・・・

明日・・・宜しくね」


 強くなりたいけど私には無理 そう思ってた
              でも今・・・未来が開けてる気がする――・・・

そう思った・・・

―――つづく―――
Y
―公園 PM1:00―

「良かった・・・来てくれたんだ・・・」

ガサッ

「藍・・・今向こうの木の後ろに誰か居たような・・・」


   あの3人組だった

「そう?気のせいじゃない?で、その話ってね・・・」

ガバッ

      苦しい・・・息が・・・息が―――


「若那なんか死ね!!消えろ!」

あのっ・・・3人組・・・

3人組は若那にビニール袋をかぶせた。


         でも・・・このまま死んだ方が楽なのかも・・・――

若那は呼吸を止めた

   うっ・・・・・・・・・・・・・・


――――――――――――――――――――――――――

「ココ・・・何処?」

「アンタ馬鹿じゃないの?呼吸止めようとなんかして・・・」

藍・・・もしかして藍が・・・?

藍の話によると、心臓が止まりそうになってたから手術したみたい。


      藍の膝から血が・・・
    目から涙が・・・


「若那っ・・・・・!」

お母さん・・・何でココに・・・?

「若那・・・アンタやっぱり死のうとしてたんだ・・・」

    お母さん、藍、ごめんね



「もう あたしが生きても死んでも世界は変わらないと思う」


「馬鹿っ!」

パチンッ

藍は若那のほっぺたを思いっきり叩いた


「あんたが死んだら・・・家族とかどれだけ辛い思いするか分かってるでしょ!?」

「・・・・・でもっ」

「でもじゃないの・・・アンタが死んだらあたしはどうしたらいいの!?」


     私が死ぬなんて間違ってたってこと・・・――?

   ううん そんなことない
                   私は死んでもいいんだ


「もう・・・あたしの勝手にさしてよっ!」

若那の声は病室の隅々まで一気に届いた。


「分かった ほっとくよ」

藍・・・!?

「藍・・・っ ちょっと待っ・・・」

藍は去っていってしまった

           あたし・・・藍の気持ちを・・・
         気持ちを・・・

                     無視してしまった

自然と涙が出てきた。

こんな私だから友達が出来ないんだっ・・・・・・

       もう・・・人生なんて辛い事しかないんだ

―――つづく―――
最終回
『・・・死ーねっ! 死ーねっ!』

『お前なんか消えちまえっ!』

        ――いじめられる毎日
  本当に死んで 本当に消えちゃいたい・・・

「うっ・・・」

ガバッ・・・・・・・・・・

「何だ・・・今の夢かあ・・・・・」

       もう藍を信じることは・・・出来ない
    友達なんていらない いじめられたほうがマシ・・・


「若那」

藍・・・・・さっき酷いこと言ったのに・・・

「若那をいじめてた3人、捕まったって」

えっ!?そ・・・そんなっ・・・


「若那って友達思いだから・・・そういうと思った」

ポタッ ポタッ

若那の目から自然と涙が出てきた

「若那ってさあ・・・泣き虫だなー・・・」

     藍は優しい微笑みで私の目を見た
  こんな藍・・・初めてだよっ・・・


「あたしも・・・いじめられてた頃は泣き虫だったな・・・」

「そっ・・・そうなんだ・・・」

「でもね 今のあたしって・・・強がってるだけなんだよ」


  うそでしょ・・・・・・・

    あたしみたいに苦しんでる人を助けたりしたのに・・・

「いじめを辞めさせる為に・・・悪い言葉つかったり

蹴ったり殴ったりする人が強い人だと思う?」


あ・・・・・・・・

「でも・・・あたしと若那みたいな弱い者同士が仲間になるとさ・・・」

「・・・強くなる?」

「そういうこと・・・だから若那がいじめられても勇気をもてば勝てる・・・」


  藍っ・・・
           藍有難うっ・・・・

―次の日―

あの3人が捕まったことが噂になった

「馬路!?あの3人って若那の事いじめてたの!?」

「ひどくね?最悪じゃーん!」

皆が皆私を勇気づけてくれていた


  未来は仲間で変えられる・・・そう思った

END

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