クズ 



by
那奈⌒☆ ゜




予告
 クズみたいにちーっぽけなアタシだけど

 心は世界一広いんだもん――




「えっ・・・帰国??」

ずっとイギリスに住んでいたアタシ



「来週!?そんなっ・・・・・・・」


 心は広いんだから寂しくなんかない・・・――  そう思っていたのに


―――つづく―――
T
  ――私は今,羽田空港行きの飛行機に乗ってる・・・

          もう、みんなと、みんなと、お別れなんだ


 寂しくなんかないって思ってたのに


「先日言ってた転校生紹介しまーす」


「・・・大村ユズです 外国から来ました・・・・・・・」

  寂しくなんかないから


「あれ、どうしたの?」

       自然と涙が1粒ずつ出てくる


「泣いてるの?」

     あの、リンダとお別れなんだ

  リンダが居ない世界なんて考えられないよ――


ユズは、小さい頃から外国に住んでいて、リンダという子が仲良しだった。

でも、ある日、飲酒運転の交通事故でリンダが・・・・



   亡くなってしまったんだ


 今でも側でリンダが助けてくれているような気がする――


休み時間

「大村さん・・・一緒に遊ぶ?」

「ねえっ、遊ぼーよっ!」

「あ、うん。別にいいけど・・・何して遊ぶの?」


「イ・ジ・メ! ねっ!」

この子はサクラと言う子らしい

「イジメって・・・・・・・・・・・」

「アンタの思ってる通り、あのミエって子イジメんの!分かった?」

偉そうな口調。でも絶対にやれ、という強い心がある。


「う・・・ん・・・」

  昔から、リンダが大事にしていた言葉。


     『イジメっ子は,イジメられっ子の何倍も心が弱いんだよ』



私は・・・リンダの言った言葉を裏切った


                      リンダ,ごめん


―――つづく―――
U
「じゃあ、さっそくミエに、コレ、渡してきて?」


   ――リンダとの約束やぶった

「何してんの?さっさと渡してくんない?」


       あたしがあの時一緒に居てあげられなかったから――

「ねえっ、大村さんっ!聞いてんの?」


  私のせいでリンダは死んだんだ・・・っ


「あーあっ、またお前ら?いい加減にしたら?

転校生まで巻き込んでやがるし」

「はっ?あたしらが何してると思ってんの?

ミエに手紙書いてんだよっ!遠藤って頭狂ってんじゃない?」


                      私,最低だ

「・・・大村?」

「えっっ?あ、あ、何っ??」

「・・・何かボーっとしてたっぽいけど・・・  外国で何かあった・・・?」


          リンダが死んだ


そう言おうとしたけど、喉の奥で声がつまった

    だってまだ、現実が受け止められないから


「大村 ちょっとこっち来て」

遠藤って言う人に呼ばれた。この人・・・誰かに似てる


「あーっ、アタシ遠藤キリってゆーんだーっ!

遠藤でいいけど」

「あ、そうなんだ・・・」

「そーいえばさーっ、外国で何かあったでしょ?」


  ある日突然の,出来事

「リンダっていう仲の良かった友達が・・・ 亡くなったんだ」

「・・・・・・・辛かったんだあ・・・ 良く日本これたね・・・」


                誰かに似てる  遠藤


                              リンダ?

―――つづく―――