悪ノP



by
あき!★



プロローグ
むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨する王女がいました。

そして、顔のにた召使


その物語
@悪ノ娘
悪逆非道の国の頂点に君臨する王女様
顔のよく似た召使


お金も、街も、全ては王女のもの


「私に逆らう者達は
 全て粛清してしまえ」



「さぁ、跪きなさい」


暴君少女が恋する人は、
『海の向こうの青い人』

けど
彼は隣国の
『緑の女』に一目ぼれ…

「…私が好きになってあげたのにっ…」


嫉妬 悔しさ
全てが王女を包んだ。

ある日王女は大臣を呼び出した。
「緑の国を滅ぼしなさい」




人々の苦しみの声は
王女には、
届かない


「あら、おやつの時間だわ」




王女は可愛く可憐で
けど、だれも触れない。

とげがあって触れない
A悪ノ娘
怒りに狂った国民達
ついに人々は立ち上がった。

皆を率いるのは
『赤き鎧の女剣士』



「何を怒ってるのかしらね…」




王宮は囲まれて
皆は逃げ出す



そして、捕らえられた王女は一言いった。


「この、無礼者っ!」




王女のための楽園は
…崩れていった。







処刑の時間は午後三時
教会の鐘がなる時間


王女とよばれたその人は
――――何を想う…?



リーンゴーン
ついに、鐘がなった。


民衆の目なんか気にしない





彼女は言った。

「あら、おやつの時間だわ」





可憐で美しい花、
人々はこう想う
「悪ノ娘」
B悪ノ召使
君は王女、
僕に似た顔の王女


君を守るためなら
僕は なんだってするんだ。





祝福する教会の中、
大人たちの勝手な都合で
僕達の未来は二つにさけた。


世界の全てが
王女の敵になるなら

僕は、君を守る


だから  ずっと笑ってて




隣の国にいったとき
街でみかけた「緑のあの子」


優しげな声
可愛らしい笑顔


僕は一目ぼれをした。


けど

「緑の国を滅ぼしなさい」

王女がそう願うなら
僕は

それに応えよう。



「なんで、涙がとまらないんだろ………」



君は王女で
僕は召使

「今日のおやつはブリオッシュだよ」


君は笑う
無邪気に、可愛らしく笑う




狂おしき、哀れな双子。
C悪ノ召使
そろそろこの国は終わる。
怒りに狂った国民達の手で


これが報いだというなら
「僕は、それに逆らう」


 君を 守りたいから



「ほら僕の服を貸してあげる」
「これを着てすぐお逃げなさい」
「大丈夫僕らは双子だよ」
「きっとだれにもわからないさ」



僕は王女
君は逃亡者


またも裂かす
哀れな双子




むかしむかしあるところに
悪逆非道の王国の
頂点に君臨していた

とても可愛い僕の姉弟



たとえ世界のすべてが
君の敵になろうとも

きっと僕は守ってみせる

だから

君は
どこかで笑ってて




そして鐘の音は鳴る





君は王女で
僕は召使


運命を裂かれた
哀れな双子


わがままな、僕の可愛い姉弟



僕は君を守るためなら
悪にもなれる。


だから



「もし生まれ変われるならば」







また、遊んでね